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父の遺品

父母が寝起きしていた部屋を、一昨年の暮れから昨年1月にかけて、俺の籠り部屋に改修した。その時に天袋に入れてあった、父の書類などは段ボールにいれてそのままにしていたので、そこを中心にきょうは整理した・・・

もう30年になろうとしているので、もっと早めに整理すべきだったのだが、父亡きあとは母が暮らしていたので、なかなか整理が出来ないでいたその部屋。だがその母が亡くなり、整理すれば良かったのだが、なかなか手が回らずにいた・・・

段ボールにはいっぱいの書類が入っていた。父は村にあっては、書くことも達者でそれにそろばんが得意だったようだ。その当時は計算機などはなかったから、計算となればそろばんだ。そのそろばんもあった・・・

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裏を見ると・・・

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昭和24年1月5日買い求めるとある。それも京都見物した際に求めて来たようだ。今ではみることもない、「五玉」であり、もうかれこれ70年になる代物だ。これを使って父は村の要職をこなしたようだ。

農事組合長をやり、会計をやり、また、自治会の副会長兼会計もやったようだから、このそろばんも大活躍したのだろうと思う。

それに昭和30年ころには白雪川の堤防が決壊し、村は空前の災害を受けた。田んぼや畑はまったく形がなくなり、道路も水路も寸断された。父はこの災害からの復旧工事の要職を任されたようで、その書類も残っていた。

農事組合長の時は、村の文集「いなほ」の創刊もしている。わずか20戸足らずの小さな村で、このようなものを発刊している村は聞いたことがない。それだけ父の農業に対する意気込みが凄かったんだろうと推察する。その意気込みが、俺の高校進学にあっては農業高校へと強いたのだったのかも知れない。

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それにまちの農業委員にもなっている。当時は立候補制であり、公職選挙法に該当する選挙だった。それに父は立候補し、日夜近隣の村々に出歩き、支持を訴えていたようだ。その望みが叶って3位で当選した。小さな村からの立候補でありながら、その得票数をみると信任の厚かった父だったとも言える。

いずれ・・・頑張った父だったと思う・・・

だが段ボール箱いっぱいの書類。父が行った農事組合や基盤整備に絡んだ事業の計画書や予算・決算などの書類。もう全く不要な書類の数々。俺が処分しないと息子に負担かかるだろう。俺の代で処分せねばと目を通す。その中には破れているもの、虫などで汚損されているもの、そのいくつかはゴミ袋に入れた。

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否、すべてを処分しても良いのだ。処分しよう・・・捨てよう・・・手に掴んで・・・

なかなかふんぎれない、捨てようとすると手が震える。父だって廃棄することに依存あるはずもない。だから・・捨てよう・・捨てなければ・・

父の書いたもの、父の字をみるとやはり躊躇う。この書類のためにどれだけ汗したのか、あのそろばんで良く良く寝ることも出来ないままの日もあっただろうと想像すると・・・ゴミ袋に入れようとした手が鈍る。

あれこれ思いめぐらしていたらもう夕方・・・それでも半分位は処分したことになる。

 

 

 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。
 亡きお父様の遺品の整理に大将さまの手がとまるお気持ちがよく分かりますよ。
色々な要職につかれていらっしやったのですね?
大将さまもそれを引き継がれて、思い出もひとしおと思います…。
私も夫の遺品の整理を進めてますが、なかなか捗らずにいます。シュレッダーが壊れたので新しいのを買いたいと思いつつまだ…。

投稿: マコママ | 2020年1月26日 (日) 06時47分

当時の苦労が偲ばれる遺品なのでしょうね。資料として後世に残すものはどこかに寄贈してはと思いますね。

投稿: 京じじ | 2020年1月26日 (日) 08時31分

でんでん大将さん、こんばんは。

文書を読みながら、お父さんの財産は大将さんに引き継がれたのだろうと思いを巡らせました。 本当に真面目な方だったのでしょうね。

私の方は父が亡くなって25年程です。兄が実家を引き継いでいますが、兄はこのようなことは無頓着ですので、既に父の殆どの書類等は破棄されたと思っています。

大将さんはご自身ではなかなか処分しきれないと思いますが、大将さんご自身で処分されないと息子さんがまた困ってしまいますね。

残った書類は、また日を改めて少しずつ整理されたらよいのではとも思います。

進学などでぶつかったお父さんでしょうが、やはり一番影響を与えた方かも知れませんね。その気質を大将さんは自ずと引き継がれていると感じました。

投稿: omoromachi | 2020年1月26日 (日) 18時56分

マコママ 様

コメントを有難うございます。
遺品となればなかなか処分には躊躇しますね・・・それを思うと自分のものは出来るだけ身軽にしておかねばと思いました・・・

投稿: でんでん大将 | 2020年1月26日 (日) 21時15分

京じじ 様

コメントを有難うございます。
遺品はそれほど重要なものではないので、寄贈などは考えていませんが、いざ廃棄するとなると・・・躊躇してしまいます。

投稿: でんでん大将 | 2020年1月26日 (日) 21時17分

omoromachi 様

コメントを有難うございます。
手帳は勿論ですが、メモを見てもなかなかきっぱりと処分できそうにありません。父の字体をみれば懐かしくて・・・おっしゃるように、時間をおいて少しづつ処分をしていかねばと思っています。

投稿: でんでん大将 | 2020年1月26日 (日) 21時25分

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