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秋・・・残っていた風景

食卓にサンマが上がった。聞けば1尾100円だったとか。確かにサンマだが、小ぶりで脂もさほどのっていない。北海道産だったようだ。今年はサンマが不漁で、漁民は大変だろう。

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わがまちも漁師はどんどん辞めている。稼働している船は何隻もないようだ。魚のまち、漁師のまちとして活気があったのも夢のまた夢。

農家もまた大変だ。特に米農家の経営は厳しい。安倍総理は、農産物の輸出がどんどん伸びている。そうは言っても、それは限られた農家であり、総体的に農家の経営は下降線だ。米がだめだと、地方はどんどん疲弊していくのはあきらかだ。

それに農家の砦であったJAも、政策で半ば潰されている。だからJAも縮小し、山間にあった支店やスーパーも消えている。唯一の田舎の金融機関のJAがなくなれば、年金の払い出しは具合悪い。特に高齢者は、車の運転ができなければ街部に出掛けることも出来ない。

コンビニもほとんどないし、スーパーも消え、金融機関も少ない。そこにきて病院の統廃合が検討されるらしい。働く場所もなく、こうした地方になれば、益々住む人がなくなるのは自明の理、総理のくちからは”地方創生”の言葉が出るものの、反してどんどんと住みにくい地方になっている。

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クレマチスが一輪咲き返った・・・

従兄弟と共同で使っていたコンバインが限界に来たという。今回も修理してだましだましして使っていたが、もう修理の部品もない状態だと従兄弟が言う。来年、更新したいとのこと。だが、新しいものだと4条刈りで800万円だ、だから中古をというのだが、それでも3~400万円だ。

俺は年齢からしても、そろそろ経営面積を縮小し、その2~3年後は止めるつもりでいる。だから、例え中古農機具でも3~400万円の投資には簡単に決断出来ない。金も金だが体力のこともある。体ががたがたになるまで仕事をして、人生の最後の時間も楽しむことなくあの世行きは嫌だ。

近くに住んでいた農民のひとりは、3年前、秋作業をし終えて亡くなった。そんなにしてまで農業で頑張ったって、哀しいだけだ。いよいよ俺にとっても仕事を縮小し止めることを決断しなければならない潮時が来たようだ・・・

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8~90%は稲刈りが終わったわがまち。俺は地域を廻って見た。廻ると上のような風景に出遭った。稲束を杭掛けにしているのだ。ここでは昨年もやっていて、特別栽培米として出荷しているのだ。いわゆる自然乾燥米である。乾燥機が入る前にはみなこれでやっていた。やがて、コンバインが入ると機械乾燥も減ってきて、JAのカントリーエレベーターに運ぶようになった。

こうして杭掛けを行うにはバインダーという機械で刈って、それから一束ひとたば杭に掛ける。一度は杭返しもやって農舎に運ぶことになるのだが、手数がかかるから、この方式でやっている人は稀だ。その杭掛けの稲を守るように鳥脅しが空に羽ばたいていた・・

米を出荷している農家があった・・・

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籾を農舎に運んで乾燥、そして籾摺り、調整し袋詰めにしての出荷だ。重量は1袋30kg。

かつては出荷は各集落に割り当てられ、みんなで共同しての出荷だった。農家にとっては、一番弾みのある季節であった。朝の5時からトラックでJAの倉庫に運び、1袋ごとにサンプルをとって、米穀検査員から等級をつけてもらう体制だった。難儀はしても、これが村の役員の花形だった・・・検査は1日に2~3,000袋。それでも活気があった。終われば酒飲み・・・汗したあとの酒盛りは楽しいものだった。

それが今ではJAで集落に引き取りに来る。

時代はどんどん変わっていく。その中で消えて行くものが多い中で、きょうは今でも残っている秋の風景に出遭ったのでアップした。

 

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コメント

春は活動期に向けた勢いがありますが、秋は終息するような寂しさがありますね。
農機具も高額で、これから先を思えば躊躇しますね。
でも、今までの行動を読ませて頂いていると、働かない大将は想像できませんね。

投稿: 京じじ | 2019年10月 9日 (水) 08時19分

京じじ 様

コメントを有難うございます。
もう無理や頑張りだけではどうにもならなくなりました。体も資金も、年齢に合わせて考える事にしないと・・・。
ただ、いささかであっても仕事から離れることは出来そうにありませんね・・・

投稿: でんでん大将 | 2019年10月 9日 (水) 08時32分

杭掛け・・・(*˘︶˘*).。.:*✫
田んぼの中に、きれいに並んで、
とても懐かしい風景ですが、大変な重労働ですね。
最近は、なかなか見る事も無くなりました。
収穫の後の貴重な風景であり、汗を飛ばしながら積み上げた、
米農家さんの心意気を強く感じます ٩(๑`^´๑)۶
刈り取った田んぼが、とても美しく演出されて、
この写真、大好きです ╰(*´︶`*)╯

高額な農機具を購入したらお米作りに駆使したいし、
買わなければ、手動? 大変な重労働ですし、、、
なんとも悩ましいですね。

投稿: hana | 2019年10月 9日 (水) 19時59分

でんでん大将さんの苦悩がよくわかります。農業の規模は違いますが農機具は同じように必要です。もう今は機械なしでは仕事ができません。米袋が持てなくなった私たちは大決心をしてコンバインを購入しました。今まで働いてためたお金をあと何年使えるかわからない何百万円ものコンバインに使ってしまいました。でもそうしないと米作りを続けることができないのです。その米作りもあと何年できることでしょう?こんな農家が国内に大勢います。どこが地方創生なのか。教えてほしいです。農業の魅力にひかれる若者が増えたとか言ってますが、農家を離れていく若者の方が何倍も何十倍も多いのですから。田圃は荒野になっていってます。

投稿: はるか | 2019年10月 9日 (水) 22時22分

hana 様

コメントを有難うございます。
このような杭掛けしての乾燥作業は、わがまちでも多分ここだけだと思います。
大規模経営になればなるほど、否、小さくても農機具は作業をする上では、必要不可欠です。でも高いし、反面生産物は安いし経費は上がる一方だし・・・農業を止めればどんなに楽かとも思うのですが・・・

投稿: でんでん大将 | 2019年10月10日 (木) 00時07分

はるか 様

コメントを有難うございます。
今では農機具なくして農作業は出来ません。米は安くても、経費がかさもうとも・・・そうです、体力が伴わないのです。今年は特にヒエの多い田んぼが目立ちました。やる気をなくしている農家、高齢者経営のためヒエもやれない実態もあります。
スマート農業?何千万円も投資して、電気を使い灯油をたいての農業・・・その先が恐ろしいです。

投稿: でんでん大将 | 2019年10月10日 (木) 00時13分

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