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”父の逸脱”・・・俺も

今の時期、俺の朝仕事はない。あるとすれば雪寄せくらいだ。だが、その雪も寄せるほどは積もっていない。せいぜい5~6cmと言ったところだろうか。我が家に続く足跡が残っていた。新聞配達の足跡だ・・・

001 

いつも7時半頃には食卓に就く。我が家ではテレビはNHK以外はほとんど観ない。丁度、食事の時間には「おはよう日本」、ニュースとか、情報等も俺はこの番組から頂くことが多い。

この番組の中でもっとも引かれるコーナーが「けさクロ」。多分、今朝のクローズアップを略しているのだろう。昨日は、映画「8年越しの花嫁」の紹介があったし、先週は「オリエント殺人事件」も紹介された。ところで今朝は・・・

「父の逸脱・・・ピアノレッスンという拷問」という本が取り上げられた。著者はセリーヌ・ラファエル、無名の若い女性の書いた1冊で、どうやらベストセラーになっているようだ。俺はその内容を聞いてこころが揺すぶられた・・・

005 それはあまりにも俺の若い頃に似ていたためだ。娘にとって、俺は最低の父親だったのだ。だから、娘には取り返しのつかないことをしてしまった、そのことで俺のこころは揺すぶられたのだ・・・

その娘から、夜に電話があった・・・妻が送った”米”と”甘酒”が届いた、有難うというものだった。

娘はもう俺のあの頃の事は忘れているのかも知れないし、こころの中にしっかりしまって思い出さないとしているのかも知れない・・・ああ、俺は何と言う親だったのか・・・

さて・・・

この本である。一言で言えば”父親の暴力”、つまりは娘への虐待と言うことになる。だが、なぜそうなったのかである。

著者の家は裕福なものだったと言う。本書は、虐待を生き延びた自伝エッセイらしい。どうやらフランスでは大きな反響を呼び、映画化も決定したとも聞く。

著者は2歳のときに、ピアノを習わされたようだ、どうもそれは好きでなかったらしい。それでも父の厳しい言葉で練習を重ね、10歳の時には出場したコンクールで3位になった。

しかし、それはあまりにも大きな代償を背負ってのことだったとか。父は音楽の才能が娘にある、そのために鬼畜になって、練習等も強いたようだ。場合によっては部屋に閉じ込めたりも日常茶飯事だったらしい・・・

著者は述べている、「父は私を完璧にしたかった」と。あまりにも熱心なこころが過剰になったのである。

番組の中で司会者は述べていた。少子化にある現在、その子どもに期待が集中する、その愛情が深ければ尚の事、過剰にもなる・・・と。

002 

親にとっては、最初の子であれ、2番目や3番目であっても皆等しく可愛い。だが、一人っ子であれば、先述の司会者の言葉でないが、愛情をそそぐのはひとりだから、期待も非常に高くなる。

子が数人でどの子もとは言いながらも、最初の子は一人っ子みたいなものだから、やはり期待が大きく、立派な子にしようと思うのではないか、それが子にとっては重い負担であることを知らずに・・・

俺はそうであった。結婚して2年目に女の子が生まれた。初めての子ゆえ可愛いし、やはりいい子に育てたい、そう思った。それだけであればいいのだが、段々にいい子が立派な子に、何でも出来る子にと期待がふくらんだ。

子はそんな親の期待に応えようとする、娘もそうだった・・・書をやっても上手になったし、ソロバンは1級にも、また、児童会の代表をやったり・・・でも、それらが子の重きになっているとは知らなかった、当時は・・・

だが、期待に疲れもあったのだろう・・・成績が下がってきた・・・そんな子を罵倒したこともあった。今、思えば見えない言葉の暴力だったのだ。何とか子を発奮させたいとの思いが、それになったのだ。

子はだんだんと俺から離れた。高校を出てから福島の学校に進学した。それも俺から離れたい思いが、そうさせたのだろう・・・

まだ、この本を読んではいないが、今朝のテレビを観ながら・・・とても辛かった。出来るのならあの日に戻って謝りたいのであるが・・・それでも、娘はあの頃を忘れたように、俺を労わってくれる。娘よ・・・有難う、悪い父親だったよ・・・

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コメント

じじもその番組観ました。なまじ優秀な子には期待を掛け厳しい指導もするでしょうね。それが子供にどれだけの負担を強いているかは分かろうともしない。ここが悲劇ですね。

優秀だった長女さんに期待されたがため、言葉が過ぎた時もあったのでしょうね。
でも、長女さんも親になり大将の気持ちも理解されたのではないでしょうか。でないと、その後の交流は途絶えると思いますよ。
その時重要なのが奥様の緩衝作用ではないでしょうか。奥様は十分果たされていたと思います。

投稿: 京じじ | 2017年12月21日 (木) 08時10分

子に対する愛情が深い程、そして世に出た時
誰からも愛され、なんでもやり遂げる辛抱強い子に、、、
どの親も、少なからず子に持つ期待です。母は言いました。
女の子は、どの家に嫁いでも困らないように、、、と。

幼い頃からず~っと「おまえが男の子だったら」と
言い続けた父。父の想いを強く感じながら育ってきた私。
自分の仕事を継いでほしかったのだろう。
父母が年老いた頃、三世代が同居し、介護し、、、、
最後に父は「おまえが女の子で本当によかった」と。
私は実家を離れても、いつかは同居ときめていた。二人の最後は 私が必ず看ると母には約束していました。
親の期待の裏には、愛情が隠れている事を、子はいつの日か気づくものです。
大将さんのお気持ちを理解しているに違いありません。
事ある毎に、実家を訪れたり、電話連絡があるのも、
親の愛情と理解すればこそでしょう。
奥様が娘さんの気持ちを和らげていたのかもしれませんね。

投稿: hana | 2017年12月21日 (木) 21時49分


京じじ 様

番組をご覧になったのですね。
重なるような部分があって、とても辛いものがありました。子を立派に育てるのが親の努めであり、それを思えば厳しくしたりとなったのですが、子にとっては辛かったんでしょうし、優秀ではなかった俺の娘は俺に応えようと頑張ったのでしょうね。それでも娘は何事も無かったように、俺を気にかけてくれています。俺には過ぎた娘です…

投稿: でんでん大将 | 2017年12月21日 (木) 23時07分


hana 様

俺の従兄弟に4人姉妹がいます、やはり男の子だったらと言われたようです。これだけはどうにもならないのですが、やはり頑張ってきた農業を継いで欲しかったようです。
俺だって子どもの時期があったのですが、なぜ子の気持ちになれなかったのか、俺は貧しい子であったから、娘には何でも出来る子になってほしいとの願いがあまりにも強かったんでしょうね、それでも娘は人一倍優しい娘に育ってくれました。

投稿: でんでん大将 | 2017年12月21日 (木) 23時15分

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