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3月26日

久々に青空が広がった・・・あの日の3月26日のように、雲ひとつない春の空だ。もう○十年前のあの空と同じである。

あの日、妻が俺の許に嫁ついで来たのだ。農家の跡取り同士ゆえ、妻の祖母からは最後まで反対され、披露宴にも出ては頂けなかった。”好き連れは泣き分かれ”にもつながると言う理由もあった・・・つまり恋愛結婚はいつかは冷めて、結果として泣くことになるとの持論でもあった。それだけ孫娘の行く末を案じていたからなのだろう。

それでも一緒になれたのは、妻の妹が跡取りをするという犠牲の上に立った俺たちの結婚であった。あのころは地域では初めての合同結婚披露宴で、ふたりの家からの中間地として、由利本荘市の某神社の斎館で行なった・・・

親戚方がバスで斎館をでたあとで、俺は妻を車に乗せて妻の実家に向った。許してはくれなかった妻の祖母に、妻の晴れ姿を見せる為であった。俺は、妻の祖母に両手をついて詫びて謝り、なきながら我が家に急いだ・・・

玄関に入ろうとしたら、甘酢っぽい香りがした。見上げたら、我が家の白梅が満開であった。あの日以外は、その白梅が3月中に咲くことはないことを思うと、暖冬であったのだろう・・・きょうもその白梅を確認したが、まだ一輪も咲いてはいない・・・

008 

白梅の下を通って玄関に向おうとしたら、大きな声の「長持ち唄」。俺と妻を迎える祖父の喜びだったのだろう。俺を取り分け可愛がってくれた祖父だった。それをあの唄で表現したのだ。祖父は村でご祝儀があると、その長持ち唄の名手で、頼まれたりしたようだった。だが、あの日は、あの祖父の唄が疎ましくさえ思ったものだった。

でも、その祖父が亡くなって久しい。あの日、あれだけ疎ましく思った祖父だったが、今ではとても懐かしく、3月26日になるとどこかから、あの祖父の声が唄が聞こえて来る・・・

006 

管内には農業青年の機関誌「学農」があった。俺はこの誌面に「農家の跡取り同士の恋愛」で何度か雑文を寄稿したものだった。大方は、当時のそれの成就は少なかったのが、俺たちがいっしょになれたのは、上述のような妹の理解があったからなのだ。

その妹は養子を迎えて、今では4人の孫の祖母になっている。息子は近くに住み、学校から帰れば、孫が毎日遊びに寄っている。幸せに暮らしているので、俺もどことなく安堵している。

それまでの結婚式と言えば、嫁を出す家での儀式があり、また、嫁を頂く方での儀式と両家であった。それを一箇所で行なうのが、合同結婚式・披露宴だ。今ではそれが普通なのだが、当時は家同士の絆をむすぶものでもあった。

俺たちは合同披露宴を行なったが、初めてのころであり、我が家では3日間の宴が続いた。村の若い男性や女性、さらにはじいさん・ばあさんも招待しての3日間であった。だから、新婚旅行に出たのは、妻が来てから3日目のことだった・・・

002 

あれから・・・○年・・・俺たちはジジになりババになった。歳月の早さを感じている。日々がもう特急のような早さで過ぎている・・・

3月26日、忘れられない日である。また、この日は母の誕生でもあるし、また、もうひとつ忘れられない日になるだろう・・・

001 

俺は、先日に「まさか」とう記事を書いた・・・横綱稀勢の里のことだった。あの日、ついに黒星になってしかもけがをしたようだった。だけど頑張ってほしいと願ったら、出場するという。そして、きょうは優勝決定戦に持ち込んで・・・「まさか」の勝利、「まさか」の優勝である。

一時遠ざかった夢、無残に砕けたようで、あの敗戦で何か抜けるような気持ちでいた。

他の力士だったら、けがをした時点で休場となっただろう。だが、稀勢の里は違った。痛いと一言も口にせず、黙々と土俵に上がる姿は痛々しくもあった。だが、相撲ファンでなくとも、きょうの結果は驚いたと思う。そして、並の力士でないことを強烈に印象付けた・・・

正しく執念の優勝、諦めなかった勝利への執着心が為させたものだろう、これもまた彼の人柄であり、今回のことは永遠に語り継がれるだろうし、記録のなかにその名を轟かせたことになるだろう。

俺の頭の中の「3月26日」にも、新しいことが刻印された・・・

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コメント

じじも長男・妻も長女でしたが、大将の土地ような家を継ぐという切迫感はあまりなかったですね。
でも、大将御夫婦は先人を切って合同結婚披露宴を挙げ、恋愛結婚はダメと言われながら、今日まで夫婦仲睦まじく来られたことは、常にお互いを労わる気持ちを心に留めていた証ではないでしょうか。
お二人とも”あっぱれ”、特に奥様は偉い。
これからも御夫婦お幸せに。

投稿: 京じじ | 2017年3月27日 (月) 07時51分


京じじ 様

昔の事を恥ずかしげもなく、書いてしまいました。一昨日の同期会、昨日は神社の祈年祭と昼の酒も効いてたのでしょう(゚ー゚)。きょうもまた、コメントを頂き有難うございました。

投稿: でんでん大将 | 2017年3月27日 (月) 08時57分

3月26日
お母さまの誕生日でもあり
でんでん大将さんと奥様の大切な日であり
特別な日ですね。

ドラマチックなエピソードで
奥様との愛情の深さがとても感じられました。

投稿: ホシノ | 2017年3月27日 (月) 12時23分

ご結婚記念日おめでとうございます。heart04
そしてお母様のお誕生日birthday
絶対に忘れられない日ですね。
 私たちも長男・長女!私は三姉妹で父が
「養子に来てもらえないか?」と言った言葉を
忘れる事はできません。
お陰様でもう金婚式も過ぎましたよ。
大将さまご夫妻のご健勝をお祈り申し上げます。

投稿: マコママ | 2017年3月27日 (月) 13時54分

でんでん大将さん
結婚記念日おめでとうございますm(_ _)m
28日お通夜、29日葬儀bullettrain
行ってらっしゃいcherryblossom

heart01奥様に感謝heart01

投稿: ちかよ | 2017年3月27日 (月) 17時52分

こんばんはnight
3/26heart01結婚記念日おめでとうございます。
三日間の宴などは過去一度も参列したことがありません。おじい様の「長持ち歌」でお祝いされてお幸せですネ。

投稿: 草もみじ | 2017年3月27日 (月) 19時46分

こんばんは

 3月26日、忘れられない大切な日なのですね。
結婚記念日おめでとうございます!

素敵なご夫婦ですね^^。
いつまでも、どうぞお元気で。

投稿: みい | 2017年3月27日 (月) 21時27分


ホシノ 様

恥ずかしげもなく書いてしまいました・・・
母は99歳、俺たちはまだまだ途上です。これからも宜しくお願い致します。

投稿: でんでん大将 | 2017年3月27日 (月) 23時44分


マコママ 様

有難うございます。
お互いに健康に留意し、人生を楽しみましょう・・・

投稿: でんでん大将 | 2017年3月27日 (月) 23時47分


ちかよ 様

有難うございます。
そうなんです、明日は新幹線で埼玉です・・・

投稿: でんでん大将 | 2017年3月27日 (月) 23時49分


草もみじ 様

有難うございます。
古い田舎のことです。
ご祝儀等は盛大なんです・・・3日間は普通でした。

投稿: でんでん大将 | 2017年3月27日 (月) 23時52分


みい 様

有難うございます。
馬齢を重ねて、今日に至っています。

投稿: でんでん大将 | 2017年3月27日 (月) 23時53分

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