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「母」の映画化

     あ~またこの二月の月かきた
     ほんとうにこの二月とゆ月かいやな月
     こいをいパいになきたい
     あ~なみたかてる
     めかねかくもる

この詩のような文章を書いたのは、小林多喜二の母が書いたという。あのプロレタリアの多喜二であり、その母をセキと言った。多喜二は1933年2月に、特高警察に拷問を受けて29歳で亡くなった。

その多喜二の母が息子の死を悼み、書いたというのだ。そのたどたどしい文章は、晩年に覚えて書いたという。濁点を知らなかったのだろう・・・でも、それゆえに心の痛みが痛切に読む人のこころを揺さぶる・・・

001 さてこの21日の新聞をご覧になられた方もおいでだろう。「蟹工船」で知られる小林多喜二、その母であるセキを作家・三浦綾子が「母」と題して著してこの小説、この小説が映画化されるというのだ。

この小説を映画化するのは、山田火砂子監督。83歳という監督だが、「愛とやさしさにあふれたセキの姿をもって、日本の母親像をえがきたい」と語ったとか。

三浦綾子ファンの俺にとっては、待望の映画になりそうだ。出演者等はまだ未定のようだが、来年の1~2月に公開を目指すらしい。

実は、母のセキは秋田県生まれだ。現在の大館市に生まれ、下川沿村の農家に嫁ぎ、その後一家は小樽に移住する。

本人を題材にする小説は多いものの、その母を描くという作品は少ない。この作品、三浦綾子は約10年の歳月を通して出版した。勿論、俺はその1冊を求めて読んだ。今では内容も定かに覚えてはいないが、当時、感激した1冊であった・・・

「母」は平成4年3月に出版されている。俺が求めたのは、その初版本だ。

三浦綾子はこの本の”あとがき”にこう記している。「多喜二の母を書いてほしいと三浦(夫)から頼まれたが困惑した。その時、多喜二の母は受洗した人だとの一言で、書く決心をした」と。

003宗教の事等俺は分からない。でも、この三浦綾子は「人の罪」、いわゆる原罪ということを中心に小説を書いた・・・

俺は、彼女の作品に惹かれ、ほとんどの本は絵本も含めて買い求め、そのほとんどは読んだ。

俺が最初に惹かれたのは「道ありき」であることを以前に書いた。人生に悲嘆した俺が、本屋でその背表紙を見、引かれるようにして読んだ1冊であった・・・

以来、俺の尊敬する人物にもなった。某所の面接で、尊敬する人はと問われたときに、両親に続いて、俺は三浦綾子をあげた。

004だから、俺の書斎の一角には、三浦綾子の本が並んでいる。

北海道の旭川に行き、三浦綾子文学館に行ったことがある。当時はまだ、三浦さんが居られて・・・

俺はこの文学館で、恥ずかしながら泣いてしまったことがある。

もう今は新しい作品には出会えないが、こんど時間を見計らってもう一度、三浦文学を楽しんでみようと思う。

  きょうは西日本では、大変な雪になったようで、被害にあわれた皆さんにはお見舞    い申し上げます。

 また、琴奨菊が期待を裏切ることなく、10年ぶりの日本人力士としての優勝、こころからお祝い致します。 

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