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紅葉かつ散る・・・「あがりこ大王と鳥海マリモ」

「紅葉(もみじ)かつ散る」・・・晩秋の季語であり、紅葉と落葉が同時に進行しているさまを表すようだ。<一枚の紅葉且つ散る静かさよ・・・虚子

天気が良く、しかも夕方からはrainの予報もあって、「この天気、勿体ない」と自らに言って、おれはリュックを背にした。中にはパンひとつ、缶コーヒー、あとはポカリ。もう、紅葉はきょうで見納めだろう、もう明日からの雨で今年の紅葉も終わりだろう・・・

俺が向かったのは、わがまちの「獅子ヶ鼻湿原」、もう何度も紹介させて頂いたのだが、この湿原の晩秋を・・・・sign03

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この湿原は約26ha、ここには独特な樹形のブナがあり、異形ブナとしては幹周り日本一のブナの木、これを「あがりこ大王」と呼ぶ。樹齢300年、幹周り7.62m、まさに大王の称号が相応しい。

この異形ブナ・・・実は江戸時代末期から行なわれていた炭焼き、そのために枝のみ伐採され、数十年後ふたたび伐採、この繰り返しからコブ状になったという説が有力、証拠にこの付近に炭焼き釜が残っている。

この湿原の目玉だ。しかし、もう何年生き延びるやら・・・まちの大きな財産だけに、今後のことが心配になる。周辺のブナが、倒伏しているものもあることから、心配には拍車がかかる。

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この湿原のもうひとつの宝は「鳥海マリモ」だ。ただし、マリモと言っても、古くから伝えられてきたのだが、阿寒湖のマリモのような丸い藻ではない。所謂コケが川いっぱいに広がっているのだ。それもここだけに見られる貴重なハンデルソロイゴケも・・・

ここの水もまた鳥海山からの湧水、水温も年7.2~7.3と年間通じて変化しない。また、PHが4.4~4.6と強酸性、これが希有なコケの生息を可能にしている。

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ただし、写真のように落ち葉がいっぱいだ。ここを訪れる観光客も、落ち葉が見苦しいと言う。当然だ。このことを当局に言うとそれは出来ないという。何でも立派な大学の先生に相談すると、「それも自然だから、落ち葉や枯れ枝も除去するべきでない」と・・・。

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しかしそうだろうか。何もしないこと、黙ってみていること、それが自然ということだろうか。葉が落ちればコケは同化作用が出来ずに、消滅するおそれがないのか、それが心配なら何らかの方法で取り除いてやるべきではないのか、この鳥海マリモを見たいがために来られる方も多いのだ・・・

あがりこ大王、そして鳥海マリモ。いづれもわがまちの大事な宝物だ。しかし、同じ生き物でもある。それを人様から見ても頂くことにもなるし、かと言って後世にも残さねばならない財産だ・・・何とかならないものだろうか?

もうこの湿原も「紅葉かつ散る」の季節、否、もう散る季節になっている。

  <写真をクリックして下さい、拡大します>

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コメント

湿原に、小さな滝に、紅葉も重なり、多くの人達が訪れていますね。大きなブナの木も立派だが、この時期紅葉が素晴らしく綺麗です。
それに鳥海マリモ、コケが藻のように水の中にあるようで、フワフワして触りたくなるような感じです。

じじの所ではまだモミジが紅葉していませんが、ここではすべてが紅葉し、晩秋の素敵な時間が流れていますね。

投稿: 京じじ | 2015年10月28日 (水) 07時13分


京じじ 様

紅葉の季節もそろそろ終わりです・・・木々に葉がなくなると、ちょっぴり淋しさが増してきます。
明日からは雨の日が多くなるとの予報です。

投稿: でんでん大将 | 2015年10月28日 (水) 17時33分

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