「くちづけ」
映画「くちづけ」は感動的な作品であった。タイトルからして、男女の愛?を連想されるだろうが、やはり男女の愛の話であるだが、男女とは親子、父と娘の「愛」なのである。
映画の舞台は、知的障害者のグループ・ホーム「ひまわり荘」だ。ここに、竹中直人ふんする漫画家・愛情いっぽんが、男手ひとつで育ててきた娘・マコを連れて住み込みで働くのだ。
かつては売れっ子の漫画家であった愛情いっぽん、彼がなぜここに来たのか・・・ストーリが展開する中で明らかにされる。
娘・マコは障害を持っていて、更には子供のころに、性的な事件に巻き込まれていて、今でもそのことが深く刻まれていた。
「ひまわり荘」は平穏に続くことを思わせたのだが、グループ・ホームの経営難が表面化、入っていた仲間がバラバラになる雰囲気に、同時にいっぽんの病気も深刻になってくる。
先を読んだいっぽんは、親子でいつまでも一緒に暮らしていけない、マコを独り立ちさせようと施設に預ける・・・
しかし、マコはやはり父のいっぽんと暮らしたいと、ホームに戻ってくる・・・そして、悲しい結末へと向かう・・・・
この映画は、東京セレソンデラックスという演劇集団の舞台を映画化したもので、出演した宅間孝行が脚本も書いており、障害者の役を面白く?演じていた。
いつも障害者といわれる多くの方々のこころは純真だ。この映画でも、重い内容だけど、どこか明るい、結末のより重いシーンもどこか救われる気持ちもあった。くちづけは、父・いっぽんに対するマコの愛情と感謝、そのものの表現だったのだ。
俺もこれまで、障害者の施設でサポート的なこともやらせて頂いている。種まきをし、同じ田んぼに入って苗を植えたり、稲刈りをして脱穀も一緒にした。彼ら彼女らは、本当に純真そのものだ。その姿勢には学ぶところも多いのだ。
この映画を観たのは1ケ月も以前のことだ。だが、今こうして思い出し、そのことを記述するのは、友人の娘が嫁ぎ先から戻されたことを、聞いたからでもある。その友人の娘は、知的にやや遅れ気味なのだ。子供のしつけも、食事の準備もうまくなかったことを聞いていた・・・
昨夜は熱帯夜・・・なかなか眠れずにいたところ、今度は激しい雷鳴。強い雨の音も聞いた。そして、朝からの雨がふったり、止んだり・・・だから、俺に農作業を休ませた。久しぶりに読書し、市役所での調べ物もできた・・・時折の雨は、俺には有難い休養の日ともなった次第。
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コメント
晴耕雨読そのままの暮らしをされているのですね。
投稿: lucky | 2013年7月 6日 (土) 01時22分
lucky様
確かにそうですね~「晴耕雨読」それを自分のスタイルにして生きています。最高の贅沢ってところでしょうか。
投稿: でんでん大将 | 2013年7月 6日 (土) 10時34分
忙しいのに時間を見つけて映画を観られてるのですね
全国的に猛暑と報道されていますが、にかほ周辺は肌寒いくらいですね
投稿: ぱんだ | 2013年7月 7日 (日) 17時43分
ぱんだ様
映画は一話完結で、来週みなくてもいいし、感動がじかに伝わってくるのがいいですね。俺は続き物などは時間の制約上、とても見れないのです。映画は、新聞の評などを見てから、ほとんどは夜に行きます・・・。今回の「くちづけ」は障害を持った娘とその父の哀れな映画でした・・・
投稿: でんでん大将 | 2013年7月 7日 (日) 19時34分