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個室で読んだいくつかの本

元・横綱大鵬が亡くなられた。昭和の時代のヒーローがまたひとり消えた。今は相撲をまったく見ることはないが、あの大鵬が相撲をとってたころは、よく相撲を見、俺も大鵬を応援したものであった。今も記憶にあるのは、小兵の力士から破れて連勝がストップしたこと、しかしそれは写真をみると、確かに大鵬の方が有利であった。翌日、それに抗うように休場したことがあった。余程の自信があったのだ・・・温和な彼からして、珍しいことであった・・・新聞を広げながら、そんなことを思い出していた。

午後から、わが地域の財産区の総会。俺はここの組合長だ。今、ここで管理している山林に太陽光発電が建設される。春には作業にかかり、秋口には発電が開始される予定だ。市の中心部でもあり、ここの開発は財産区の姿を大きく変えるだろう・・・否、変わってほしいと願う。財産は活用されて始めて本当の財産になるのだから・・・。

その建設地の隣には、貸している土地にごみ焼却(産業廃棄物)施設があり、なぜかしらその周辺の杉は枯死している。開発は必要だ、でも公害を発生させるような企業の誘致はしたくない。この原因追求もまた、わが財産区の課題である。俺は再度組合長に選任を受けた・・・もう二年がんばらなくってはいけない・・・

004                   001 

ところで、そんなふうにしての毎日だから、なかなか本も読めない。

しかし、例の俺の図書室(トイレ)で読んだり、通院での待合室、朝食後の時間などを利用し、年末からこれまで7冊ほどは読んだであろう。

あなたに褒められたくて」は、俳優高倉健氏のエッセーだ。

あの寡黙な俳優?が何を語るのか、おりしも映画「あなたへ」の後であったから、余計に興味のあった1冊であった。彼の自伝でもあり、本のタイトルがなぜ「あなたに・・・」なのか、それも語っている。

往復書簡」この1冊も映画の刺激を受けて読んだものだ。あの映画「北のカナリアたち」の原作本だ。しかし、映画とはやはり違う。映画はこの長編のひとつの章を膨らませたもの。映画も良かったが、この本も面白い。期待の小説家・湊かなえの作品である。

002たとえば君」は歌人・河野裕子の死を悼んで、夫で歌人でもある永田和宏が、彼女の最期の歌までをその時々の状況も交えて1冊にしたものだ。

俺は河野さんの死後、こうした類の本は見ていた。何冊もこうして、彼女の死後発刊されるということは、如何に魅力的な歌を発表してきたのか、ということにもつながる。

64歳の死、障害の1/6はがんとの闘い、2000年に発病、2008年の再発・・・乳がんで逝った河野裕子。しかし、彼女の短歌は不滅だ。「手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が」彼女が残した短歌は悲しみをよぶ。

003 最後に紹介する本は「恋しぐれ」・・・直木賞作家・葉室麟の小説である。俳人蕪村をめぐる恋物語であり、歴史上の人物が幾人も登場し、短編が実は1冊の長編になっている。

この作者の本は図書館から借りて、初めてみたのだが、もう数冊買い求めている。

究極のところ、本の本質は「死」と「恋」これがテーマになっているように思う。いくら時代物とは言え、また、現代もの、活劇もの、それらの底辺にあるのは、やはり「死」であり、「恋」である。

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コメント

柏鵬時代私は勤務していました。職場でこっそり星取表が配られ自分たちにもしこ名をつけて遊んでいました。大鵬の活躍が懐かしく思い出されます。

大将さんの読書家には驚きです。無知な私同レベルでコメントできる状態でありません。

投稿: ぱんだ | 2013年1月20日 (日) 22時39分

ぱんだ様

職場でそんなことがあったんですか?っていう俺のところでもそんな"遊び”が確かにありましたね。柏鵬時代、若貴時代良かったね~昔は良かった!!そんな気がしますね。

投稿: でんでん大将 | 2013年1月20日 (日) 23時50分

元・横綱大鵬、活躍していましたね。
ヒーローで凄く人気あり相撲が始まると皆テレビに釘づけ状態でしたよ。
懐かしい英雄達が消えて行く、歴史の一幕が閉じられて行く事は寂しい事ですね。

忙しい方が、良く本を読めますね。
さすがです、少しの時間を利用し読書する事は良い事ですよ。
私もたまに読書しますが、ドキュメンタリー的な本とか、成功した人たちのエピソードが好きで、どうしても偏ってしまいます。

投稿: yasu | 2013年1月21日 (月) 11時37分

良い本読んでおられますねえ。紹介してある本の中で「往復書簡」と「恋しぐれ」を読んでみたいです。
我が市の図書室にあるでしょうか?
私は病持ちなので死をテーマにした物はちょっと重くって、恋をテーマにしたものの方がいいかなあなんて。また良かった本紹介してください。

投稿: はるか | 2013年1月21日 (月) 18時43分

yasu様

忙しければできない・・・というのは読書に限らずの理由でしょうか。でも、じっくり読みたいとか、たっぷり余韻に浸りたいときもありますよね。そんなときは時間がほしいと思います。俺などは特に遅読の方ですから・・・だから、進んでいくと前の方を忘れたりですよ・・・(ノ∀`) アチャー

投稿: でんでん大将 | 2013年1月21日 (月) 20時36分

はるか様

俺も病気持ちです・・・でも、読む分野は限定していません。良く読むのは小説ですね。五木寛之氏の講演会で、彼は古典を読むのは大事だ、だけど、現代文学もいづれは古典になる。だから、現代小説を読め!って聞きました。以来、俺は現代物を多く読んでいます。
「水神」はまだ読んでませんが本は買っています。俺はその作者のファンなんですよ!
俺は本には鉛筆で線をひいたりしますので、基本的には購入です。古本屋では新刊も半値ですからね・・

投稿: でんでん大将 | 2013年1月21日 (月) 20時44分

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