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かなし味(み)を知っていますか?

衆議院の解散!このニュースを見ていたら・・・テロップが流れた。女優の森光子さんが亡くなられたとの速報である。解散は「近いうち」と予告?されていたから、特別驚いたわけではないが、森さんのご逝去には驚いた。

女優として文化勲章や国民栄誉賞を受けられ、あの「放浪記」の舞台があまりにも記憶が強いし、あのやさしい顔、若い顔にはとても92歳とは思えなかったから・・・突然の訃報であった。森さんは大女優というよりも”庶民の顔”として、誰からも愛された方であった・・・ご冥福をお祈りしたい。

国民の多くはきっとこの森さんのさようならに「悲しみ」を抱いてることだろう。このところ、生真面目な大将秋が深まってることからか、どうもセンチになっているが、きょうはこの「悲しみ」について、より生真面目に記述させて頂こう。

この4日に、児童文学者・上條さなえさんの講演会に出たことは書かせて頂いた。実は、講演会後、そこで上條さんの本2冊を購入してきた俺。昨日、その1冊を時間の合間に、さらには例の秘密の図書室で読ませて頂いた。

002本の名は「かなしみの詩」。著者の10歳の時の、養護学園での生活をリアルに綴った著書なのである。俺は児童文学書など何十年も読んだことがない。読む気もなかった。この本さえ、講演会に行かねば、手にすることもなかったはずだ。

彼女(著者)は非嫡出子として生まれた、父に引き取られ、そして父の破産もあって、・・・貧乏ゆえ、パチンコの玉をひろってお金に換える、しかしそのお金は父の酒代に使われる。

とうとう養護学園に預けられるのだ。でも、ここにいればごはんが食べられた。それが、嬉しかったという。いじめにもあい、苦しんだもののもういくところのない彼女・・・

ところが、世の中苦を与える神がいれば、逆に助ける神もいるものである。この学園で、先生からの暖かな手が差し伸べられるのだ。腹がいたくて弁当が食えないと彼女にその弁当を与える先生、洗濯物のたたみ方を願ってチョコをくれる先生、そのチョコをトイレで食べる彼女・・・

003 食べないといい子になれないんだと、お替りをさせる先生・・・

その一人の先生が彼女に言う。「食べ物にはネ、うま味、塩味、甘味、辛味、酸味・・・などあるけれど、かなし味(み)もあるんだよ。その味を知る人は人にやさしくなれるんだ・・・、さなえちゃんはかなしみの味知ってるからいい子なんだ・・・・」  <ごはんの写真はNHKTVから>

俺は講演でもだったが、この本でもナミダ…児童文学は子どもの本だと思っていたら、それは違っていたね。大人がもっともっと読むものなんだと、恥ずかしながら思ったよ。

この著者、その後、母の助け姉の助けを受けて大学へ、そして小学校の教員をされた。さらには、埼玉県の教育委員、教育委員長も務められたのだ。

現場をそのまま体験していたから、きっと子に慕われたことだろう。子の痛み、かなし味の道を裸足で歩いて来られたからこそ、教育委員長も適任だったんだろうね・・・考えれば、昨今、「いじめ」の問題がどこでも発生し、問題になっている。そんなときにこそ、こんな先生がいたらと俺は思うよ。

立派なこと言っても、この歳になっても、俺、本当の「かなし味」知っているのかと問われれば「知っている」と答えられる自信はない。在職中、組織のほとんどの資格をとっても、上位のポストは与えてもらえなかった、否、ある時はその資格をとったらトラックの運転手、飼料のや肥料の配達もさせられた、俺は一時正直むくれたナ。約30年の仕事、事務より現場も多かった。

精神的なものもあったのか、手術、入院も一度や二度ではなかった。

しかし、そうしてわかったこともある。人様の下で働くことの意味合いを、さらに病院では患者を助けるのは医師だけではないことを・・・ね

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コメント

庶民的なみんなに好かれる大女優の森光子さんの訃報は衝撃でした。高齢になってもなお放浪記の「でんぐり返し」を継続するため健康にはいろいろと気を使って来られたので本当に残念です。

経済的にしろ病気にしろ人間関係にしろ人間究極の立場に立った時その人の本性があらわれると思いますがどんなことでも究極の状態になった時、穏やかに過ごせる人間に近づきたいものです。

それにはでんでん大将さんのように読書するのも一歩かな・・・

投稿: ぱんだ | 2012年11月15日 (木) 10時31分

ぱんだ様 今更ながら「経験」とは素晴らしい勉強だったと思っています。理屈よりは体験、経験が何にも勝る得がたい勉強ですよね。
下積みというものがあるとすれば、それは天から与えられた試練かな、でもそれを経験すれば、どんな状況にも耐えられる、そう信じています。 

投稿: でんでん大将 | 2012年11月15日 (木) 18時48分

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