「八日目の蝉」
なぜ、誘拐したの?なぜ、私だったの?・・・・・優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした。
映画「八日目の蝉」は直木賞作家・角田光代のベストセラーが原作である。この本、もう130万部売れたというからすごい!買ってはあるが俺はまだ読んではいない。
蝉は7年土中にいて、地上に出ては7日間で死ぬという。このことがタイトルに繋がっている。7日で死ぬ蝉が8日目を迎えるのだから・・・
この作家は実にタイトルをつけるのがうまい。この八日目も良く効いていると思う。
主演は誘拐された子・恵理菜に井上真央、誘拐した女・希和子に永作博美。
場面は誘拐した女・希和子の裁判から始まる・・・なぜ、恵理菜を誘拐したのか、遠い過去と近い過去が交錯しながら展開してゆく。
希和子は男との不倫の果てに子を産めない体になっていた。折りしも男の家庭には子が産まれていた。その子をするつもりはなかったのだが、笑顔に魅せられて誘拐してしまう。
そして、その子をつれて転々と逃避行を続けるのだが・・・小豆島の伝統行事・虫追いに参加していたところを写真に撮られ、全国紙に掲載され、それが引き金になって逮捕される。
このシーンは涙が出る。こうした過去を誘拐されその後成長した恵理菜がたどるのだ・・・
これを監督した成島出氏はいう。「悲劇ですが、希望の光が感じられる作品。人間、それほど捨てたもんじゃないと思ってほしい」と。
彼は昨年「孤高のメス」を発表した。おれはその映画2度観た。この監督に今後、傾倒しそうである。
写真は映画パンフレットから
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コメント
沢山読書されているのですね。
素晴らしい。
投稿: ぱんだ | 2011年6月 7日 (火) 21時06分