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「人生のいちばん美しい場所で」

夕方、窓から気持ち良い涼風が・・・しかしながら、県内きょうも30度を越す暑さであった。横手や角館などは35度近い暑さだったようだから、それでも海岸部は若干救われる。

11時から、先月亡くなった親族宅で49日法要、この暑さの中での供養である。焼香、読経、墓参り・・・失礼ではあったが、墓前前以外は礼服の上衣はとらせて頂いた。

002 一週間前から読んでいた立松和平の「人生のいちばん美しい場所で」を読み終えた。市内の書店でたまたま手にした1冊であった。大手の出版社でないから、どうして書店にあったのか。そう思ったとき、ふと、それは店主の思いから仕入れたものではなかろうかと推察した。

新聞などの広告や書籍の案内以外から見出す1冊には、人それぞれの方法があろう。俺はわりとNHK・TVの「週間ぶっくレビュウ」などから新刊本や話題の本を知り本屋に行くのであるが、今回はそのようなこともないままに手にしたものである。

第一にタイトルが気になったし、そして、今年亡くなった立松氏の著作だ。彼の作品を読むのは「遠雷」以来かも知れない。いつか彼の著作「道元」を読みたいと思っていたが、先にこの本にめぐり合ったのはこれも縁。

物語は、妻の突然の病気・・・アルツハイマーの発症によって大きな仕事を中途で辞めて夫が、妻の行きたい場所に車でともに出かける・・・介護を続けながらの旅、若かりし頃を回顧しながらの旅、この夫婦の人生にとって行きたかったところとは?・・・・・・

病み苦しみながら、妻との青春時代を思い出しながらの旅はどんな意味があるのだろうか?妻の病状を世間にさらしながらの旅に意義があるのか?しかし、読み進めていくと、ともに生きることとは?夫婦の愛とは?いろいろと考えさせられた。

俺ももう人生の後半にいる。妻も定年となり同じである。いづれ、どちらかがこのような状態になるであろう。そのときに時間をふたりで共有できるだろうか?ふとそう思う。堂々と胸を張って過去に会いに行けるであろうか?今後の俺に重ねて読み進めた

老いることは哀しいことである。老いることは病気を頂くことにも通ずる。願うことは、枯れるごとくの終焉であるがそうはいかないであろう。やはり、最期は何らかの病気を頂き黄泉の国への旅立ちか。それも出来れば病気から黄泉の旅にはあまり時間が長くない方が幸いではないか、それに妻より先に・・・と。年のせいか死について考えることがこの頃多い。

旅の終わりに著書の終わりに、アルツハイマーの妻の首に手が回る場面がある。幸せの中での人生の幕引きをしようとするシーンがある。それもこの年齢になると分かる気がする。いづれは人生に幕をひかねばならない。その幕をどんなラストで締めくくれるか、せめて立派な幕引きでなくても静かなものでありたいものである。

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